日本人から見たドイツ人、ドイツ人との付き合い方

ドイツと日本は近い国と思っている日本人はたくさんいます。ニュースではEUの枢軸国として、EUの経済の中心として、EUの産業の中心として、ドイツのニュースに接する機会は日常的に多いこともあります。ドイツ車が日本人の身近に走っています。フォルクスワーゲン、BMW, ベンツ、アウディ、そしてポルシェなどなど。日本人があこがれるブランドがズラリ。

とはいっても、ドイツ人とお近づきになる機会はそんなに無いと思います。更には、ドイツ人と付き合うのは難しいと思っている人は少なからずいます。

なんとなく、ドイツ人は身体が大きくて、見上げて話をしなければならないからドイツ人とは話しづらい。ドイツ人は理屈っぽいので情緒的な我々日本人とは話しを合わせるのが大変と思っている人も多いと思います。

そこで、ドイツ人との接し方・付き合い方に関わるヒントのほんの一片を書き綴ってみました。

ドイツでは北と南では文化が違う

秋のこの時期になると、日本でもオクトーバーフェストと称してドイツビール祭りが開催されるところがそこかしこにあります。オクトーバーフェストとは皆さんもご存知の、ドイツ、バイエルン州の州都ミュンヘンで行われる世界最大級のお祭りです。 ミュンヘンの有名なビール醸造所が出店し、毎年9月半ばから10月上旬に開催され、600万人以上の人が訪れるものです。ここで有名な食べ物がバイエルンで食べられる、Weisswurst(ヴァイスヴルスト)という白ソーセージです。

このソーセージに因んで、ドイツ語でWeisswurstaequator( white sausage equator=白ソーセージ赤道)という言葉があります。大体フランクフルトの南あたりからがその赤道といわれています。このあたりで北ドイツとバイエルン地方の南ドイツと、文化圏が分かれます。

北と南の違いは、宗教的には 北はプロテスタントが多く、南はカソリックが多くなっています。外見的には、北は一般的にブロンドで、身体が大きく、南はブロンド、茶、赤毛などが混交で身体は北ほど大きくないなど、なんとなく、イタリア等のラテン系統の血が入っています。

私の駐在時代に受けた印象では、北のドイツ人は笑わない、南のドイツ人はよく笑い人懐こい印象ですね。更には、北のドイツ人は陰気、南のドイツ人は陽気。

北ドイツの人たちのドイツ語はどちらかといえば英語っぽい発音で聴き心地がよく、南ドイツのドイツ語は重々しい感じで南訛りが強い発音です。

日本人から見たドイツ人とは?

さて、文化と人の違いを分かって頂いた上で、本題の日本人から見たドイツ人の典型的な印象例を述べます。これを納得して理解していただくと、ドイツ人とどのように付き合えばよいか皆さん、一応は理解していただけるものと思います。

ドイツ人は時間厳守

ドイツ人は時間に正確で、友達との待ち合わせだけでなく仕事や授業の始業時間も定刻どおりです。会議を行う場合にも定刻が来たらきっちりと始めます。遅れた人は遅れたことによるデメリットは個人の責任であるとして、時間になったら議長は議事を進行します。

 

ドイツ人は約束や規則を守る

規則第一で決まりごとを厳密に守る一面があり、書面で規定されたことを非常に重視します。ドイツ人とのビジネスでは一度約束したことは、とにかく何が何でも守らなければなりません。

ドイツ人は自己主張が強い

ドイツ人は大変頑固で自己主張が強い民族です。私が正論を理性的に述べたとしても、むちゃくちゃな理屈をこねてガンガン自分の意見を主張します。意見の対立は当たり前と思っていますし、激論、論争も平気でどんどん進めます。ドイツでは言わなければ負けです。言わなければ最初から何も無かったのと同じことです。

日本人は会議の席でも、上司をおもんぱかって、上司と反対意見を言わない。または周りを推し量って自分は控えめにして、自分の意見を堂々と言わないということが日常茶飯事です。いわゆる忖度が日常茶飯事の世界です。日本の会社の会議は大体において踊りません。ドイツの会議は踊ります。その分 議長は会議をどうまとめるのか、その力量が問われることになります。

ドイツ人はルールと規則を非常に尊重する

ドイツ人は計画を作る大家です。ドイツ人の思考プロセスは非常に徹底しており、自分のビジネスや個人的な生活の中で、慎重に計画をすることによって自分自身安心する傾向があります。ドイツの生活や仕事の大部分は、経済的、政治的社会的な全ての方面から、法律、規則、手続きなどの仕組みによって決められ、規制されています。ルールと規制により、何が要求されているのか、期待されているのかを知ることが出来ます。

それに応じて自分の人生を計画することを好みます。

まとめ

私たち日本人から見たら、ドイツ人との共通項は多くありますが、一方で全く違う習慣とか考え方を持った人種であるという側面が見えてきます。

自分が生まれた社会に染まることが一番楽な方法ですが、このような異文化・異なる習慣・異なる考え方の人たちと親しく出来ることも人生の醍醐味です。私の長い海外生活から得た経験値では、臆せず正面から対面し、相手の意見を十分に聞き、自分の意見もしっかりと相手に伝えることにより、議論が始まり、意見が出、より一層夫々を理解できるようになることが人間関係の始まりだと考えます。

相手を知ることは大事ですが、それ以上に理解することが長い付き合いをしていくためのキーワードとなりそうです。

執筆者

鰐部範久